カメラで使用するSDカードの種類
カメラで使用するSDカードには、さまざまな種類があります。
この記事をご覧の皆様も、通常のものと形が異なるSDカードを見たことは無いでしょうか。
SDカードの種類を知らないと、使用機器に合わないSDカードを誤って購入してしまうトラブルに繋がります。
以下では、カメラで使用するSDカードの種類を3つご紹介しますので、今SDカードを購入しようと考えている方は、ぜひご覧ください。
SDカード
SDカードは、カメラや携帯電話などさまざまな機器で使用できるメモリーカードです。
サイズは「幅24mm×長さ32mm×厚さ2.1mm」で、切手ほどのコンパクトなサイズとなっています。
HDDやSSDなどの記録媒体と比べると、コンパクトで持ち運びやすいのが特徴です。
また、HDDのようにディスクが回転するものではないので、動作の安定性も高いと言えます。
microSDカード
microSDカードは、SDカードを小型化したメモリーカードです。
「幅15mm×長さ11mm×厚さ1mm」とSDカードの約半分ほどのサイズで、運搬や保管がしやすいのがメリットです。
特に、アクションカメラやドローンのような小さな電子機器においては、microSDが用いられているものが多くあります。
デメリットは無くしやすい点で、SDカード以上に紛失のリスクが高いと言えるでしょう。
microSDカードをSDカードに変換するアダプターもあるので、micorSD・SDどちらも利用したい場合は、microSDカードと変換アダプターを購入するのもおすすめです。
CFexpress Type A(Sony規格)←SDカードではないので注意
CFexpress Type Aは、SDカードよりも小型かつ高速なメモリーカードです。
4K動画や高画素のRAWデータが扱えるほどの、通信性能と大容量を兼ね備えています。
高速で高機能なCFexpress Type Aですが、対応しているカードリーダ・カメラでないと利用できないため注意しましょう。
また、通常のSDカードよりもちょっと高いです。1万円~2万円程度の価格です。
- α1
- α7S III
- α7 IV
- α7R V
- FX6
- FX3
- FX30
参考リンク:https://www.sony.jp/rec-media/products/CEA-G/
SDカードの選び方のポイント
SDカードを探していると、容量だけでなく通信性能などもさまざまなものがあって、どれが良いのか分からなくなってしまうかもしれません。
SDカードのスペック表は、専門用語も多く用いられるため、最初は難しい印象を持つでしょう。
しかし、用語をしっかりと理解できれば、自分に最適なSDカードを選びやすくなります。
以下では、SDカードの規格や書き込み・読み込み速度などについて、詳しく解説します。
SDカード規格は容量で決まる
SDカードの規格は、容量の大きさで決まっています。
規格は「SD」「SDHC」「SDXC」の3つで、それぞれ容量が異なるものです。
各規格の違いをしっかりと把握して、自分の機器に合うものを選択しましょう。
SDカード
SDカードは、最大容量が2Gのメモリーカードを指します。
昨今のカメラで使用することを考えると、少し少なめの容量です。
動画やRAWファイルをたくさん保存したい場合は、後述するSDHCやSDXCを選択したほうが良いでしょう。
SDHCカード
SDHDカードは4GB〜32GBの容量があり、SDHC・SDXCカード対応の機器で利用できるSDカードです。
現在市販されているSDHDカードは、4GB・8GB・16GB・32GBの4種類に分かれています。
後述するSDXCカードよりは容量が大きくないものの、価格が高すぎず購入しやすいのがメリットです。
週数回ほど撮影をする方や、動画のようにファイルサイズの大きいものは扱わないという方におすすめです。
SDXCカード
SDXCカードは64GB〜2TBの容量があり、SDXCカード対応の機器で利用できるSDカードです。
現在市販されているSDカードの中では最も大容量で、高画質な写真ファイルや動画ファイルを扱う場合は必須となっています。
フルサイズで高画質の写真をたくさん撮りたい方、4K動画を撮影したい方は、SDXDカードがおすすめです。
書き込み速度と・読み込み速度
SDカードを選ぶうえでは、書き込み・読み込み速度も非常に大切です。
情報をスムーズに書き込み・読み込みできるかは、作業の効率に大きく影響します。
以下の項目では、SDカードの書き込み速度と読み込み速度に関する用語をご説明します。
「スピードクラス」と「バスインターフェーススピード」をチェックする
SDカードには「スピードクラス」と「バスインターフェーススピード」という速度を表すロゴが記載されています。
それぞれ書き込み・読み込みの最低保証速度を示すもので、数値が高いほど高速です。
SDカードを選ぶ際は、使用機器に表示されているスペック、もしくはそれ以上のSDカードを選びましょう。
「スピードクラス」は、データ書き込みの最低速度を示すものです。
通常のスピードクラスとは別に、UHSスピードクラスやビデオスピードクラスという指標もあります。
SDHC以上の高性能SDカードの場合は、UHS・ビデオスピードクラスを参考に比較してください。
「バスインターフェーススピード」は、最大転送速度を示す表記です。
デフォルトスピード・ハイスピード・UHS-I・UHS-II・UHS-IIIの5種類があり、UHS-IIIが現状最も速度が速い製品となっています。
カメラにおすすめの信頼できるSDカードブランド
昨今はさまざまなブランドがSDカードを販売しています。
有名ブランドは聞いたことがあるという方でも、実際に選ぶとなると、どこが一番良いのか分からないのではないでしょうか。
以下では、有名なSDカードブランドを3つご紹介します。
これからSDカードを購入する方は、ぜひ参考にしてください。
ProGrade Digital(プログレードデジタル)
ProGrade Digitalは、SanDiskやLexarなどでメモリーカード業界を牽引してきたメンバーが、カルフォルニアで立ち上げたメーカーです。
世界どこでも同一価格・共通保証となっているので、海外での利用が多い方でも安心です。
SanDisk(サンディスク)
SanDiskは、世界トップシェアを誇る大人気のSDカードメーカーです。
容量や規格の種類が豊富で、用途や使用機器に合わせたSDカードを見つけやすいのが、SanDiskの魅力でしょう。
プロカメラマンにも愛用者が多く、信頼されているメーカーと言えます。
SanDisk Professional
SanDiskには「SanDisk Professional」というプロ向けラインナップもあります。
高価格帯ではありますが、大容量かつ高速なSDカードを多数発売しているのが特徴です。
高速連写やRAWとJPEG同時保存の設定で撮影している方には、SanDisk ProfessionalのSDカードもおすすめです。
BUFFALO(バッファロー)
BUFFALOは、名古屋に本社を置く日本のSDカードメーカーです。
SDカードやHDD・SDDはもちろん、Wi-Fiルーター、マウス、キーボードなどの周辺機器も数多く販売しています。
BUFFALOの特徴は、信頼度の高さと適正な価格設定です。
トラブル時のサポートでは、LINE問い合わせに対応しているほか、最短5日程度での修理を行っており、安心感があります。
カメラで撮影するときにおすすめのSDカード
画素数 | ファイルサイズ | 64GB | 128GB |
RAW | 30MB | 2,184枚 | 4,369枚 |
3300万画素 | 19MB | 6,898枚 | 13,797枚 |
6100万画素 | 40MB | 3,276枚 | 6,553枚 |
フルHD動画 | 60GB | 3時間 | 5時間 |
4K動画 | 120GB | 2時間 | 4時間 |
前述のように、SDカードには性能の異なるさまざまな製品があります。
カメラで撮影するときを想定しても、JPEG撮影なのか、RAWデータを扱うのか、4K・8K動画を撮影するのかによって、適当な製品は異なるでしょう。
以下の項目では、用途ごとに最適なSDカードをご紹介します。
【一番おすすめ】のSDカード
2023年1月現在、最もおすすめできるSDカードは、「ProGrade Digital / SDXC UHS-II V60 GOLD 250R」です。
128GBと大容量ながら、約8,000円で購入できる製品できる大変コストパフォーマンスに優れた製品となっています。
また、ビデオスピードクラス60、UHSスピードクラス3、UHS-IIと読み込み・書き込み速度も高速で、ストレスなく利用できるでしょう。
メーカーはProGrade Digitalなので、大事なデータを保存する際にも安心感があります。
【普通の写真】を撮影するのにおすすめなSDカード
JPEG撮影で、シンプルに写真を楽しみたい方は、16GBのSDカードがおすすめです。
16GBは少なく感じるかもしれませんが、2000万画素の写真でも約1,600枚程度は保存できます。
16GBのおすすめSDカードは「SanDisk Ultra / SDSDUN-016G-J01」です。
上記のような商品は安く手軽に購入できるので、予備のカードも購入しやすいでしょう。
【高速連写】を撮影するのにおすすめなSDカード
【RAW形式】で写真を撮影するのにおすすめなSDカード
画素数 | ファイルサイズ | 64GB | 128GB |
RAW | 30MB | 2,184枚 | 4,369枚 |
【4K動画】60フレームレート(fps)を撮る人におすすめなSDカード
画素数 | ファイルサイズ | 64GB | 128GB |
フルHD動画 | 60GB | 3時間 | 5時間 |
4K動画 | 120GB | 2時間 | 4時間 |
4K動画を撮影する方なら、128GB以上でビデオスピードクラス30〜60のものがおすすめです。
128GBのSDカードであれば、4K動画を3時間以上は撮影できるため、通常の動画撮影であれば問題なく使用できるでしょう。
しかし、運動会や旅行といったイベントでの使用を考えている場合は、256〜512GBのものがおすすめです。
【超スローモーション4K動画】を120pフレームレート(fps)を撮る人におすすめなSDカード
書き込み速度が一番高いV90であれば4K120pのフレームレートでも安心して撮影が出来ます。
【8K動画】を撮影するのにおすすめなSDカード
8K動画の場合はSDカードではなく、CFexpressカードがおすすめです。
CFexpressカードは下記の2種類が一般的に使われています。
- CFexpressカード Type A
- CFexpressカード Type B
とおすすめは?-160x160.png)
SONY αシリーズの場合
- α1
- α7S III
- α7 IV
- α7R V
- FX6
- FX3
- FX30
参考リンク:https://www.sony.jp/rec-media/products/CEA-G/
8K動画を撮影する場合は、640GBのCFexpress Type A カードがおすすめです。
8Kの場合、最低転送速度が400MB/S以上でないといけないため、通常のSDカードでは対応できません。
CFexpress Type A カードであれば、通信速度が高速のため、8K動画でも問題なく撮影できるでしょう。
容量は、撮影形式にもよりますが、320GB以上あれば問題なく利用できます。
現行品では「SONY/CEA-G640T」がおすすめですが、CFexpress Type A製品は非常に高額なので、予算とも相談しながら検討してください。
【アクションカメラ】におすすめなSDカード
GoProやDJI Pocketのようなアクションカメラには、128GB・スピードクラス10以上のmicro SDカードがおすすめです。
アクションカメラの場合、通常のSDカードではなくmicro SDカードとなりますので、購入する際には注意しましょう。
また、アクションカメラはスピードクラス10以上のmicro SDカードが必要です。
低容量・低速度のものだと、うまく使えないケースもありますので、あまり安価な製品は購入しないようにしてください。
【ドライブレコーダー】におすすめのSDカードはpSLC方式
ドライブレコーダーには、pSLCという方式を採用したmicor SDカードがおすすめです。
pSLCのSDカードはあまり多くありませんが「Panasonic/RP-SMHA32GJK」などが良いでしょう。
pSLC方式は、書き換え耐性が高く抗寿命なのが特徴の方式です。
ドライブレコーダーのように、長時間にわたって利用し、かつ頻繁にデータの書き換えを行う機器には、ぴったりでしょう。