- スマホで水中・水辺撮影をする時の防水対策4種類(ラップ/ジップロック/防水スプレー/専用ケース)
- スマホ標準の防水機能の限界とIPX8の正しい理解
- 水中でタッチ操作できない理由(静電容量式の仕組み)
- 2026年最新の防水ケース選びの3つのポイント
- 用途別おすすめ防水ケース(お風呂/海/プール/水中撮影)
- TORRAS・エレコム・YOSHなど主要メーカー製品の特徴整理
- 水中撮影後の動画編集に役立つ素材調達ルート
海・プール・お風呂・キャンプの川辺など、スマホで水中や水辺の撮影をしたいシーンは年々増えています。最近のスマホには標準で防水機能がついていますが、「水中撮影OK」とは別物という落とし穴がある仕組みです。
本記事では、編集部が2026年4月時点の主要防水ケースを実機検証した結果をもとに、防水方法の比較・IPX8等級の正しい理解・水中タッチ操作の仕組み・用途別おすすめケースまで徹底解説します。読み終わる頃には、自分のスマホを守りながら鮮明な水中映像を撮るための知識が身につく構成です。
スマホを防水して撮影する方法(4種類)
水中・水辺で撮影したい時にスマホを守る方法は、大きく分けて4種類あります。それぞれメリットとデメリットがあるため、用途と予算に合わせて選ぶ必要があります。
特におすすめなのはジップロックと防水ケースの2つです。お金をかけずに済ませたい方はジップロック、本格的に水中撮影をしたい方は防水ケースという使い分けが現実的な選択肢になります。一番おすすめできないのは防水スプレーで、これは避ける選択肢が推奨されます。
【手軽】ラップで巻く方法
身近なものを使ってできる防水方法は、ラップで巻く方法です。ポイントは、できるだけピンと張った状態で巻きつけることです。
シワにならないように巻きつければ、3重くらい巻きつけてもカメラのレンズにはほとんど影響せず、クリアな画像で撮影できます。タッチ操作も問題なく可能な仕組みです。
【手軽】ジップロックに入れる方法
ジップロックの中にスマホを入れるだけの簡単な方法です。ジッパーで密閉できるので防水効果もバッチリで、タッチ操作も問題なく可能な構造になっています。
ただひとつ気になるのは、素材に厚みがある分、カメラでとらえた画像が少しぼやけて見えることです。ジップロックが汚れているとよけいに視界が悪くなるので、できるだけ新品の綺麗なジップロックを使ってください。
【危険】防水スプレーは推奨されない
靴やカバンに撥水効果をもたせる防水スプレーがありますが、スマホに使用するのは危険なため避けるべき選択肢です。
防水スプレーの成分がスマホ機器内に侵入して故障する恐れがあります。スピーカー部分・充電ポート・イヤホンジャックなどの隙間からスプレー成分が入り込み、内部基板を腐食させるリスクがある仕組みです。修理代だけで数万円かかるケースも珍しくないため、防水スプレーの使用は完全に避けてください。
【買う】専用の防水ケースが最も安全
最も安全なのは専用の防水ケースです。ラップやジップロックは手軽にスマホを防水できますが、湿度の高い場所で使うと水蒸気が発生してスマホ内に水分が浸入することもあり得ます。
専用ケースを使えばスマホの故障を防げて、綺麗な画像で撮影できる選択肢です。防水ケースは、手元が空くスタンドタイプや外出時に便利なポーチタイプなど、用途別にさまざまな種類が販売されています。
スマホの防水機能の正しい理解
防水機能付きのスマホといえども、実際はどのくらい防水効果があるのか、あまり気にしたことがない人も多いかもしれません。「防水機能がある」=「水中で使える」ではないのが落とし穴です。
IPX8などの防水等級の意味
「IPX8」などと表記されているのは、スマホがどれだけ水に強いかの目安です。数字が小さいほど防水性能が低く、数字が大きくなるにつれ防水性能が高くなる仕組みになっています。
IPコード(防水・防塵等級)の意味
| 表記 | 防塵 | 防水 | 意味 |
|---|---|---|---|
| IPX0 | 未測定 | なし | 防水機能なし |
| IPX4 | 未測定 | 飛沫 | 水滴がかかる程度 |
| IPX7 | 未測定 | 一時的水没 | 水深1m・30分まで |
| IPX8 | 未測定 | 完全水没 | 水深30m・30分以上対応 |
| IP68 | 完全防塵 | 完全水没 | 最高レベル(防塵+防水) |
数字が大きいほど性能が高い
「IP68」のようにIPと2つの数字で表されている場合もありますが、これは防水性能のほかに防塵性能も表した形です。「IPX8」は防水性能が最も優れていて、水没してもスマホの中に水が浸入しないレベルになります。
【重要】水によって防水性能が変わる
スマホの防水機能の等級は、真水での使用を想定して定められています。お湯や海水、消毒されたプールの水などに対しての防水性能ではないので注意しましょう。
水の種類別の防水リスク
| 水の種類 | リスク | 対策 |
|---|---|---|
| 真水(水道水) | 低 | 標準IPX8で対応可能 |
| お湯(40度以上) | 高 | 耐水温度確認必須・防水低下の可能性 |
| 海水 | 超高 | 塩害リスク・使用後の真水洗浄必須 |
| 消毒プール水 | 中〜高 | 塩素でパッキン劣化の可能性 |
| 温泉水 | 高 | 成分でパッキン腐食のリスク |
同じIPX8でも条件で変わる
特に注意すべきはお風呂のお湯と海水です。お湯は温度が高いため耐水温度性能を確認する必要があり、海水は塩害で内部腐食のリスクが高いため使用後の真水洗浄が必須な仕組みになっています。
水中でタッチ操作できない理由
「外では画面のボタンが押せたけど、水中ではできませんでした」という体験談はよく耳にします。実はこれ、スマホの仕組み上、当然の現象です。
静電容量式の仕組み
スマホの画面は静電容量式を採用しています。簡単に説明すると、静電容量式とは、タッチした時の静電気により反応するシステムです。人間は微量な電気をまとっているので、人間が触ることにより電気が通電し、画面が認識してくれる仕組みになっています。
電気を通さないゴム手袋をつけてタッチしても反応しないのは、この原理が理由です。水中ではどうなるかというと、水は電気をよく通すため、画面としては全面が水に触れている状態になり、タッチした一部分との違いがわからない状況に陥ります。
水中撮影を実現する4つの方法
水中でも撮影を成功させるには、以下のいずれかの方法を選ぶ必要があります。
最も新しい解決策は「エアバッグ式の防水ケース」で、TORRASなど一部のメーカーが2024年以降に発売した最新モデルです。ケース内部に空気層を作ることで、水圧を遮断しながらタッチ操作を可能にする革新的な仕組みになっています。
スマホ用防水ケースの選び方
防水ケースはいろいろな種類があるので、選ぶポイントを押さえて自分に合ったケースを見つけましょう。
まずは自分がどんな環境で撮影するのかをイメージすることが大切です。屋外の撮影で急な雨に備えたいのか、水に潜って撮影するのかなど、状況によって必要な防水性能のレベルは変わってきます。
防水性能をチェック
専用ケースにどのくらいの防水効果があるのかを確認しましょう。水中での撮影を考えているなら、水に沈めた状態でもスマホが使えるのかが重要なポイントです。
IPX8の防水等級なら、水深30mで30分間は防水効果があるとされています。ただし実際の使用環境では、ケースの劣化や開閉部の密閉度合いで防水性能が変動するため、毎年買い替えるのが推奨されます。
用途に合わせて選ぶ
お風呂やキッチンなど室内での撮影なら、スタンド型でスマホを置けるタイプの防水ケースが便利です。スマホを安定させることができて撮影しやすい選択肢になります。
屋外で撮影するときや、水の中で撮影するときなどは持ち運びしやすいポーチタイプがおすすめです。首から下げられるネックストラップ付きなら、両手が空くため水辺のアクティビティでも快適に撮影できる仕組みです。
おすすめのスマホ用防水ケース
ここでは、防水しながらスマホで動画を撮るときにおすすめのケースを紹介します。2026年現在の主要メーカー製品を編集部が実機検証した結果です。
主要防水ケース比較表(2026年5月時点)
| 商品 | 防水等級 | 水中撮影 | 対応サイズ | 操作しやすさ |
|---|---|---|---|---|
| TORRAS 水中タッチ対応ケース | IPX8(水深100FT) | ◎水中タッチ対応 | 機種別対応 | ◎業界最高 |
| エレコム IPX8フロート機能付き | IPX8(水深10m) | ○ | 6.9インチまで | ○ |
| YOSH スマホ防水ケース | IPX8 | ○ | 7インチまで | ○ |
| UGREEN スマホ防水ケース | IPX8 | ○ | 7インチまで | ◎ |
| JOTO 防水ケース | IPX8 | ○ | 7インチまで | ○ |
| スタンド型防水ケース | シャワー程度 | × | 6.8インチまで | ○ |
用途別の選択肢
TORRAS 水中タッチ対応ケース(最新トレンド)
2024年以降に登場した業界初の水中タッチ対応モデルです。3年の開発期間を経て生まれた「IceCube エアバッグボタン」で水圧を遮断し、水中でもタッチ操作とシャッター操作が可能になりました。
水深100FT(約30m)で30時間水浸しても1滴も漏れない圧倒的な防水性能を備え、2023年にRedDot・iF・GoodDesignの3大デザイン賞を受賞した実績があります。海水や洗剤水の腐食にも強い設計で、本格的な水中撮影を目指す方には推奨される最有力候補です。
エレコム IPX8防水ケース(信頼の国内メーカー)
国内メーカーの安心感とコスパで選ぶならエレコムのIPX8シリーズが定番です。JIS保護等級IPX8相当の防水性能を持ち、水深約10mで30分までの防水テストをクリアしています。
ラインナップが豊富で、フロート機能付き(水に浮く)・2ポケットタイプ(貴重品も収納)・大容量タイプ・蓄光機能付き(暗闇で光る)・気密ファスナータイプの6種類から選べる仕組みです。海水浴やプール、スキー、スノーボードなど、シーン別に最適な1本が見つかる選択肢になります。
YOSH スマホ防水ケース(マイベスト1位)
マイベスト「スマホ防水ケースランキング」で1位を獲得した実績のあるケースです。IPX8認定の防水性能を備え、高圧洗浄機での耐水性検証でも浸水ゼロという結果になっています。
実際に操作したモニターからも「手が濡れていても思いどおりにタッチ操作ができた」「文字を打っても反応が良かった」と高評価です。ケース構造上サイドボタンを押しにくい点だけが惜しいポイントですが、普段使いから水中撮影まで幅広く対応できる万能選択肢になります。
UGREEN スマホ防水ケース(操作性重視)
スマホの画面とサイドボタンの操作性を重視する人におすすめのUGREENです。スマホの操作しやすさの検証では、ケースを装着したままでもほとんど支障なく操作できる構造になっています。
IPX8認証を取得しており、水に浸しても内部への浸水は見られず、高圧洗浄機の噴射する水の侵入も防ぎ切る性能です。耐久性も高く、長く活用できる選択肢として評価されています。
JOTO 防水ケース(コスパ最強)
1,000円以下で購入できるコスパ最強の選択肢がJOTOの防水ケースです。7.0インチ以下のスマホに対応し、iPhone16やGalaxy S10など現在発売されているスマートフォンの大半に適応する仕組みになっています。
防水性能はIPX8等級で、本体上部のロック機能が水の侵入をしっかりガードします。透明度の高いビニール材を採用しているため水中撮影にも対応し、カラー・デザインは14種類から選択可能です。友達や家族と揃えて使うのにも向いた選択肢になります。
スタンド型防水ケース(お風呂・キッチン向け)
お風呂でYouTubeを見たり、キッチンで料理動画を撮影する用途には、スタンド型の防水ケースが便利です。壁に装着できるタイプなら、両手を空けたまま撮影や視聴ができる選択肢になります。
防水と曇り止め加工がされた製品なら、湯気が立っていてもケース内が曇る心配がない仕組みです。粘着フックは複数個ついてくる製品が多く、お風呂・キッチン・洗面所など使いたい場所に装着しておけば、移動が楽にできる構造になっています。
【おすすめできない】無印良品のスマホ防水ケース
無印良品の防水ケースに関する解説動画でも触れられているとおり、無印良品の防水ケースは無印良品らしくシンプルでスタイリッシュですが、値段のわりに使いにくさが目立つ評価です。
サイドボタンが押しづらく、2週間ほどでタッチ操作の感度が悪くなる声が多くあります。「無印良品のアイテムなら欲しい」と思う人も多いかもしれませんが、防水性能とコスパで考えると、TORRAS・エレコム・YOSHなどの専用メーカー製品の方が推奨される選択肢です。
水中撮影で失敗しないための注意点
防水ケースを使っても、正しい使い方を知らないと失敗するリスクがあります。プロの水中撮影家が推奨する事前準備のポイントを整理しました。
撮った動画を動画編集でクオリティアップする
スマホで撮った水中・水辺動画は、動画編集でBGMをつけることで一気にSNS映えする映像に変わります。海・プール・お風呂で撮った映像にシネマティックなBGMを乗せれば、家族の思い出動画から本格的なVlog作品まで幅広い表現が可能になります。
商用利用OKのBGMサブスクは、Artlist・Audiostock・MotionElementsなどが2026年の定番選択肢です。詳細はArtlistの料金プランや無料体験を解説した記事で整理しています。動画素材や効果音も同時に揃えたい方はArtgridの無料期間と日本語対応もあわせて参考にしてみてください。
スマホ撮影の周辺機材はあると便利なおすすめのカメラアクセサリで、スマホ用ジンバルはスマホ用ジンバルのおすすめは?で詳しく解説した内容です。
スマホ防水撮影に関するよくある質問
まとめ:スマホ防水は「専用ケース×事前テスト×真水洗浄」が正解
スマホで水中・水辺撮影を成功させるには、「専用防水ケース」「事前の浸水テスト」「使用後の真水洗浄」の3点セットが2026年現在の正解です。スマホ標準の防水機能だけに頼ると、海水や塩素入りプール水で内部腐食のリスクがあるため、ケースの併用が現実的な選択肢になります。
迷ったときは、本格的な水中撮影なら水中タッチ対応のTORRAS、コスパ重視ならJOTO・国内メーカーの安心感ならエレコムを選ぶのが推奨ルートです。撮った動画をSNS映えする作品に仕上げたい方は、シネマティックな動画編集のコツも参考に、シネマティックな映像表現を試してみてください。
煎じ詰めれば、防水対策の費用は「修理代に比べると圧倒的に安い保険」という見方ができます。本記事で紹介した4つの防水方法と用途別ケースから、自分の撮影スタイルに合う選択肢を見つけてみてください。
楽曲制作・マスタリング・音楽サブスクを編集部にて実機検証。クリエイター向けの実践的な情報を2020年から発信中