レコーディングとは?依頼するときのポイントのまとめ

レコーディングとは?

レコーディングとは

レコーディングとは、マイク・プリアンプ・オーディオインターフェースなど、さまざまな機材を用いて楽器や歌などを録音していく作業のことを言います。

レコーディングは公開する音源やCD化に必要な最初の作業であり、高音質な作品に仕上げるために非常に重要です。

録音すると言っても、楽器の音作り・マイキングなどさまざまな手順を必要とします。

歌だけなら1曲数時間程度で終わることもありますが、フルバンド編成の場合は1曲に数日かけてレコーディングされることも多いです。

MEMO
レコーディング中にアレンジが変更されることも多々あります。

レコーディング前のプリプロが大事

楽器のフレーズ確認や音作りのイメージを明確にするため、レコーディング前に簡易的なレコーディングをすることをプリプロと言います。

レコーディングをスムーズに進行し、無駄な時間・料金をかけないために必要な作業です。

プリプロを疎かにすると、レコーディング本番中に「フレーズが決まっていない」「ギターとピアノの音がぶつかって不協和音になっている」などで時間を浪費してしまうことが多々あります。

レコーディング未経験の方やフルバンド編成の場合は、プリプロを必ず行なうようにしましょう。

なおプリプロには、実際にレコーディングするスタジオとは別の格安スタジオを利用したり、自分の機材で行なう方も多いです。

楽器の音作り

楽器の音作りはレコーディングの最初の工程となります。

レコーディングした音は後で編集することが可能ですが、素材となる録り音は非常に重要です。

録り音の良さをそのまま活かすことも多いので、楽器の音作りは慎重に進める必要があります。

音作りの主な作業内容は、楽器選別・チューニング・イコライジングなどです。

ただ単に良い音を目指すのではなく、楽曲に適した音作りが重要となります。

ボーカル場合は発声や加湿で喉の調子を整えておきましょう。

MEMO
イコライジングとはアンプのツマミなどを調整して、音質を加工する作業のことです。
MEMO
最適な楽器選別・音作りのプロをテック(テクニシャン)と言います。

マイキング1つで音が変わる

楽器の音作りが決まったら、その音を最適なサウンドでDAWに録音します。

そのために必要な作業の1つが、楽器に対して最適な角度や距離でマイクを設置するマイキングです。

楽器に近い距離でマイキングするオンマイクの場合はくっきりした音になり、反対に楽器から遠ざけてマイキングするオフマイクは臨場感が出るなど、マイキング1つで音が大きく変わります。

またマイキングだけでなく、楽器との相性を考慮したマイク選別や音を増幅するためのマイクプリアンプ選別なども重要です。

これらの作業はレコーディングエンジニアのセンスによってさまざまで、エンジニアの腕前が試されます。

MEMO
DAWとは、ProToolsやCubaseなどの音楽編集ソフトのことです。
注意
マイキングが少しでも変わると音が大きく変わるので、演奏中にマイクに当たってしまった場合はその都度エンジニアに報告しましょう。

収録時の作業内容

音作りやマイキングなどの下準備が完了したら、いよいよ録音開始となります。

録音する流れは、アーティストやレコーディングエンジニアによってさまざまです。

例を挙げると以下のような流れが一般的と言えます。

STEP.1
モニター調整
ヘッドホンに返ってくるモニターの音量調整
STEP.2
録音開始
メトロノームやデモ音源に合わせて曲を最初から最後まで何回か通す
STEP.3
パンチイン・パンチアウト
間違った箇所や修正したい箇所だけパンチイン・パンチアウトで録り直す
STEP.4
チェック
スピーカーで他のメンバーも含めて確認
STEP.5
完了
問題なければ次のメンバーにバトンタッチ

演奏者の録りやすい順番や流れがある場合は、レコーディングエンジニアに相談してみるのもおすすめです。

なお一般的なフルバンド編成の場合は、ドラム→ベース→ギターなどの上物→ボーカルの順番でレコーディングされていきます。

MEMO
録音状態を開始することをパンチインと言い、録音状態を解除することをパンチアウトと言います。

レコーディング後にはミックス・マスタリングが必要

レコーディングが終わればすぐに音源化できるかと言えば、そうではありません。

レコーディングが完了すると、各トラック(楽器)の編集をするミックスと、ミックス完了後の1つのステレオトラック(2Mix)を編集するマスタリングが必要です。

レコーディング直後のサウンドは一般公開できるレベルではないので、ミックス・マスタリングで流通しているCDレベルまで音質・音圧などを整えます。

一人のエンジニアがレコーディング・ミックス・マスタリング全てを請け負うこともあれば、それぞれ専門のエンジニアが行なうこともあるので、事前に確認しておきましょう。

レコーディングを依頼するときのチェックポイント

レコーディングは非常に大掛かりな作業となるため、必要なことを事前にしっかりと確認しておきましょう。

ここではレコーディングを依頼するときのチェックポイントを紹介します。

MEMO
レコーディングスタジオの多くが時間制の料金体制となっています。
注意
依頼する際は、曲数・ジャンル・編成・打ち込みがあるかなどを必ず伝えておきましょう。

使用機材をチェック

たいていのレコーディングスタジオの公式HPには、常設機材が公開されているのでチェックしておきましょう。

エンジニアの腕前もあるので、機材が充実している=良い音で録れるスタジオというわけではありませんが、スタジオを選ぶ上で大きな目安となるので確認しておくのがおすすめです。

レコーディングの定番DAWであるProToolsやボーカル録りの定番マイクであるノイマンU87Aiなどが導入されているかなど、使用機材をチェックしておきましょう。

また機材について詳しくない方の場合は、単純に機材の多さや最新の機種が揃っているかなどに注目すると、ある程度判断できます。

あまりにも機材が少ない・使用機材やソフトウェアのバージョンが古すぎるといったスタジオは避けるのが無難です。

過去の曲を聴いて実績を確認

過去に手掛けた楽曲を公式HPに公開しているレコーディングスタジオが多いので、参考音源としてチェックしておきましょう。

その際に自分の楽曲に近いジャンル・編成の曲を参考にすると、判断がしやすいです。

全て打ち込み音源ならレコーディングは不要?

歌なしのBGMなど、生楽器を使用せず全て打ち込みで楽曲制作をする場合は、基本的にレコーディングは必要ありません。

また、最近では打ち込み技術が大幅に進化したことで、打ち込みであるにも関わらずドラム・ベース・ピアノ・アコギなどであれば生楽器のようなサウンドにできます。

しかし、エレキギターのみ打ち込みでの再現はまだ難しいので、エレキギターの音を希望する場合はレコーディングが必要であると言えます。

楽曲制作全体の流れ

楽曲制作

アレンジとレコーディングは、楽曲制作における工程の一部です。

音源として完成させるためには下記のような流れを必要とします。

STEP.1
作詞・作曲

曲の骨組みを作る作曲と、テーマに沿った作詞を行ないます。

STEP.2
アレンジ

作曲段階の骨組みに楽器のフレーズを付け足していきます。

STEP.3
プリプロ

フレーズ確認や音作りのイメージをするため、レコーディング前に簡易的なレコーディングをします。

編成や楽曲次第で省略される工程です。

STEP.4
レコーディング

音源化していく中での最初の工程で、楽器や歌を録音していきます。

歌なしで楽器が全て打ち込みの場合は省略される工程です。

STEP.5
ミックス

レコーディング後の各トラックを編集する工程です。

主に音質・音量・定位の調整やリズム・ピッチ修正などを行ないます。

STEP.6
マスタリング

ミックス後の1つのステレオトラックを編集する作業です。

全体の音圧・音質を調整し、迫力あるサウンドへ完成させます。

プレス業者に納品するまでの最後の工程ですが、CD化が不要な場合はこの段階でデータを受け取って完了です。

STEP.7
プレス業者に納品

CD化するのであれば、プレス業者に納品します。

レコーディングの料金相場

アレンジやレコーディングの料金は、依頼する制作会社によってさまざまです。

また、企業案件か個人案件かや作業内容・修正回数などによっても大きく変動します。

下記の表はレコーディングの大まかな料金相場です。

内容料金相場
レコーディング8時間パック4万円~18万円

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