目次
カメラを固定するクランプとは?
- クランプはカメラを取り付ける道具
- クランプには自由雲台やクイックリリースシステムを取り付け可能
クランプとはカメラを取り付け、机などを挟み込み固定するアクセサリーです。
また、クランプに自由雲台、クイックリリースシステムを取り付けることでカメラの角度調整・脱着が容易になります。
カメラのクランプの種類
俯瞰撮影 | 角度調整 | |
スーパークランプ | × | × |
マジックアーム付きクランプ | 〇 | 〇 |
エレベーター付きクランプ | × | × |
パイプクランプ | × | × |
クランプヘッド | × | 〇 |
ダブルスーパークランプ | × | 〇 |
スプリングクランプ | × | × |
スーパークランプ
- 開口部を開閉して机やパイプを挟み込みカメラを固定
- 1/4、3/8のネジ穴、スピゴット、スタッドを取り付け可能
- 挟んだ物に傷が付いたり跡が残ることもある
スーパークランプは、ハンドルを使って開口部を開閉し、机などに固定することができます。
クランプには1/4、3/8のネジ穴、六角ソケットが空いていることもあり、スピゴットやスタッドでカメラと接続します。
クランプを挟み込んだ机やパイプに傷が付いたり跡が残ることもあるので、注意してください。
マジックアーム付きスーパークランプ
- カメラの角度を調整しやすい
- 俯瞰撮影ができる
- 小型のマジックアーム付きクランプは、車のヘッドレストに固定して撮影できる
マジックアーム付きスーパークランプは、スーパークランプにマジックアームを組み合わせたものです。これにより、カメラの角度を自由自在に調整して設置することが可能で、俯瞰撮影も手軽に行えます。
エレベーター付きクランプ
- 机の上などを撮影しやすく高さ調整ができる
- 真上から撮影をするとエレベーターの足下が写り込んでしまう
エレベーター付きクランプは、机などに固定することができ、三脚のエレベーター機能のようにカメラの高さを垂直方向に調整可能です。
クランプヘッド
- 雲台が付いているクランプ
- ローアングル撮影が可能
- 三脚のパイプを土台にできる
- 上下、回転方向に動く
- 高さは取り付け位置で決める
- 製品によって取り付けられるパイプ径が違う
クランプヘッドは、雲台が組み込まれたクランプで、三脚やその他のパイプに取り付けてローアングル撮影が可能です。
ヘッドは上下方向に動かすことができるほか、回転も可能なので、微細な角度調整が行えます。高さの調整は、クランプの取り付け位置を変更することで行います。
製品によっては取り付け可能なパイプの径が異なるため、三脚の脚の太さを事前に確認する必要があります。
特に、三脚の下部の脚は細くなっている場合が多いので、取り付けが難しい場合もあります。
ダブルスーパークランプ
- パイプを横方向に固定するのに適している
ダブルスーパークランプは、二つのスーパークランプが一体となった形状で、パイプを横方向に固定するのに適しています。
スプリングクランプ
- 背景紙を挟むときにも使用可能
スプリングクランプは、洗濯ばさみのようにスプリングの力でパイプやその他の物を挟む仕組みで、カメラの固定だけでなく、背景紙の固定などにも多用途で使用できます。
パイプクランプ
- パイプ同士を接続する
パイプクランプは、カメラを直接取り付ける目的ではなく、パイプ同士を接続するためのものです。
パイプクランプを使用することで、カメラを取り囲む形でパイプを設置でき、モニターやマイクのクランプ取り付けにも最適です。
カメラを固定するクランプの使い方、どんな場所に取り付けられる?
- 三脚の脚
- 机、木など
- ラックのパイプなど
クランプの最大のメリットは、狭いスペースでもカメラやその他の機材を確実に固定できる点です。
例えば、三脚が広げられない狭い部屋での撮影でも、クランプを使用して机にカメラを固定することができます。
屋外での撮影においても、三脚やスタンドが設置できない地形であれば、木などにクランプを取り付けてカメラや照明を固定することが可能です。
また、カメラのクランプは三脚の脚に取り付けてローアングル撮影など、多様な使い方ができます。
どんなモノがクランプに取付できるの?
- カメラ
- 照明、マイク
- レフレクター
- クイックリリースシステム
- 自由雲台など
クランプはカメラだけでなく、照明やマイクなど、多種多様な機材の取り付けにも対応しています。
フレキシブルアームクランプを使用すれば、レフレクターの取り付けも可能です。
さらに、クランプにクイックリリースシステムや自由雲台を追加することで、カメラをより多角的な角度で使用することができます。
カメラを固定するクランプで出来る撮影方法
① 俯瞰撮影
マジックアーム付きスーパークランプで、真上からの俯瞰撮影が可能です。
スーパークランプ単体では無理ですが、マジックアームを組み合わせるか、エレベーター付きクランプにスライディングアームを追加することで、俯瞰撮影が実現できます。
② 三脚を広げられないような狭い場所で撮影
狭い部屋で撮影する際には、三脚を広げるスペースが確保できない場合もあります。
そういった状況では、机などにクランプを取り付けてカメラを固定することができます。
③ 超ローアングルで撮影
三脚の脚にクランプヘッドを固定することで、超ローアングルでの撮影も可能です。
但し、カーボン製の三脚では挟み込むと割れてしまう可能性があるので、アルミ製の三脚の使用が推奨されます。
④ 屋外の動物撮影
三脚の設置が難しい場所で、木にクランプを挟み込んでカメラを固定し野生動物を撮影することが可能です。
⑤ 車に取り付けて撮影
小型のマジックアーム付きスーパークランプを使用すると、車のヘッドレストパイプに挟み込むことで、車内からの撮影が可能になります。
カメラのクランプのメーカー
Manfrotto(マンフロット)
イタリアの写真機材メーカー、マンフロットは三脚や雲台で有名ですが、クランプも製造しています。同社の製品は世界74カ国で販売されており、カメラマンの多様なニーズに応える商品を継続的に開発しています。
Leofoto(レオフォト)
レオフォトは「良い物を安く」をモットーに掲げる中国のメーカーです。
同社はアマチュアからプロまで幅広く使用できる製品作りを目指しています。
Ulanzi(ウランジ)
ウランジは、2015年に創業された中国のメーカーです。
同社は「Ulanzi」「VIJIM」「Falcam」「UUrig」という4つのブランドを展開しています。
SmallRig(スモールリグ)
スモールリグは2009年設立の中国メーカーで、カメラのアクセサリーを中心に製造しおり、製品ラインナップは700種類以上と非常に豊富です。
また、開発スピードが早く、柔軟な商品開発が可能な企業です。
おすすめのスーパークランプ
レバー方式 | 開口幅 | 挟めるパイプ径 | 耐荷重 | |
Manfrotto 035 | 通常タイプ | 不明 | 13~55mm | 15kg |
Manfrotto 035C | ラチェットハンドル | 不明 | 13mm~55mm | 15kg |
Leofoto MC-100 | T字ハンドル | 0~123mm | 不明 | 15kg |
Ulanzi R094 | T字ハンドル | 不明 | 13~60mm | 1.5kg |
SmallRig 2058 | 簡易タイプ | 不明 | 15~40mm | 不明 |
おすすめはManfrotto (マンフロット)035
- 抜群の安定性
- 高い耐荷重
- 壁際でも使いやすい
- 製品の作りが丁寧
Manfrotto035は抜群の安定性と高い耐荷重(15kg)を誇ります。
壁際でもレバー角度の調整が可能で、使いやすさを兼ね備えています。
Manfrotto(マンフロット)035と035Cの違い
Manfrotto035と035Cの違いは、レバー方式が通常のものかラチェット式であるかという点です。
カメラのクランプと一緒に使うと便利な機材
マジックアーム
マジックアームとは、三つのジョイントを一つのハンドルで締められるアームを指します。
スーパークランプにマジックアームを取り付けると俯瞰撮影を実現可能です。
スライディングアーム
スライディングアームはエレベーター付きクランプ、ロッドクランプと組み合わせることで、俯瞰撮影に便利です。
エレベーターの先端にスライディングアームを取り付け、前にせり出すことで足下のエレベーターが写り込まないようにできます。
フレキシブルアーム
フレキシブルアームはどの箇所からも変化させることができるアームで、遮光板やレフレクターを取り付けるのに便利です。