ビデオカメラとカメラの違い、動画撮影はどっちがきれいに撮影できる?

ビデオカメラとカメラの違い

この記事を読んでわかること
  • ビデオカメラと一眼カメラどちらがきれいに動画を撮影できるか
  • ビデオカメラ、一眼レフ、ミラーレスカメラ、それぞれの特長
  • あなたが選ぶべきカメラとは

【結論】ビデオカメラより、一眼レフカメラ・ミラーレスカメラの方がきれいに撮影できる

結論として、ビデオカメラよりも一眼レフ、ミラーレスといったカメラの方がきれいに撮影できます。

カメラはもともと美しい写真を撮るためのモノであり、その美しさのまま、動画を撮影できるからです。

センサーサイズの大きさ、優れたレンズ群、色味の設定、操作性、周辺機器も含めて、画質を追求して一眼レフは進化を続けてきました。

それらを全て活かした動画を撮れるので、画質としては圧倒的に上回ります。

動画をきれいに撮る目的であるなら、ビデオカメラではなくカメラを使う一択となります。

これはSONYのα7S IIIというミラーレスカメラの動画です。

色味、繊細な表現など画質の良さがよく分かります。

カメラだから撮れる、美しい映像表現

一眼レフはもともと、美しい静止画を撮影するためのものでした。

カメラの静止画の美しさは、画質そのものの美しさと、ユーザーが表現したい世界観を実現するための機能の、両方から成り立っています。

カメラで撮影する動画は、そのための手法をそのまま動画に転じたもの、だから美しいのです。

カメラだから撮れる動画の美しさについてまとめました。

① 雰囲気に合わせた明るさ設定で撮影できる

表現したい雰囲気に合わせて明るさを設定することで、より意図の伝わる動画になります。

楽しさや開放的な雰囲気は、明るめの映像にすることで表現できますし、静けさや大人っぽさ、カッコ良さを表現するには少し暗くすることで深みを増します。

カメラはこの明るさと暗さの表現を、ダイヤルひとつで行えるようになっています。

映像の明るさのことを”露出”と言うのですが、インターフェースとして露出の設定を行いやすくなっています。

露出を変えるポイントは3つあります。

露出を変えるポイント
  • 絞り値(F値)
  • シャッタースピード
  • ISO感度

ひとつひとつ、確認しましょう。

絞り値(F値)

絞り値は、レンズの絞り具合のこと。

F1.4とかF8.0など、F+数値で表します。

この数値が小さいほど、絞りは開いて多くの光量を取り込んで明るくなり、数値を上げると絞りを閉めて暗くなります。

この値を段階的に変えることで光量の調節ができるのです。

シャッタースピード

シャッタースピードは動画一枚一枚のコマの画像を撮影する時間のこと。

シャッタースピードが長いほど光を受ける時間が長くなって明るくなり、短いほどに暗くなります。

これは1/60や1/250のように表現し、それぞれ60分の1秒、250分の1秒を意味します。

右の数字が大きくなるほどシャッタースピードは短くなるため、画面は暗くなります。

ISO感度

ISO感度とは、ISO100とかISO6400などと数値を組み合わせて使用し、数値が大きいほど光を感知する量が増えます。

つまり数値が高いほどに画像は明るくなり、低いほどに暗くなります。

カメラは手に持った時に右手の指にダイヤルがかかりやすい作りになっていて、これらの値を瞬時に細かく変更できるようになっています。

そのため、ユーザーの意図を反映した動画が撮影しやすいです。

② 背景ボケを活かした立体的な映像が撮影できる

主体となる被写体にピントを合わせてその周囲をボカすことで、主体を浮き上がらせたような画にすることができます。

カメラを使用すると、このような背景ボケを活かした映像を撮りやすくなります。

カメラから見てピントが合う範囲のことを”被写界深度”というのですが、カメラはこの被写界深度を浅く、それ以外の範囲のボケを大きくしやすい

それによって背景ボケを活かした立体的な映像を撮ることができます。

ボケを大きくする要素は、次の4つです。

ボケを大きくする要素
  1.  絞り値(F値)を小さくする
  2. 焦点距離を長くする
  3. センサーサイズの大きなカメラを選ぶ
  4. 主体の近くから撮影し、主体から背景までの距離を長くする

このうちの①、②、④が、特にカメラの秀でたポイントです。

それぞれについて解説します。

① 絞り値(F値)を小さくする

絞り値は前述の通り明るさにも影響しますが、絞りを開くほどに被写界深度が狭くなる働きもあるため、背面ボケを発生させやすくなります。

絞り値の小さいレンズを使うことで、より被写界深度の浅い映像を撮ることができるので、レンズを交換できるカメラではそういったレンズを使うことでボケを活かす撮影をすることができます。

② 焦点距離を長くする

焦点距離は、いわゆる広角とか望遠というもので、24mmや200mmなど数値+mm(ミリ)で表します。

数字が大きいほうが望遠、つまり遠くのものを大きく撮影できるのですが、望遠であるほどに被写界深度を浅くすることができます。

望遠レンズには絞り値を小さくできるものもあるので、カメラではこういったレンズを使うことで、背景がトロトロに溶けて、主体がふわっと浮き上がるポートレートのような撮影もできます。

③ センサーサイズの大きなカメラを選ぶ

2022年現在、センサーサイズの大きさは、一眼レフやミラーレスカメラが他の動作撮影機と一線を画す大きな特長になります。

大きなセンサーサイズは被写界深度が浅くなるので、カメラはこういった点でも背景ボケを活かした映像が撮りやすいです。

どれぐらい大きいかというと、大半のビデオカメラが搭載しているセンサーのサイズは1/2.3インチや1/5.8インチなどがほとんどで、ごく一部で1インチサイズのセンサーを搭載しているものがある程度です。

一方カメラは、主流となっているフルサイズと言われるセンサーでは1インチの約7倍もの面積です。

これによりカメラは被写界深度が浅くなるため、立体的な画が撮りやすくなります。

MEMO
  • 望遠レンズを使う=ボカしやすい
  • センサーサイズが大きい=ボカしやすい

さらに、近いものをぼかして背景にピントを合わせる手前ボケという技術や、映像の中でピントの位置をずらすことで主体を切り替えるような演出もできます。

ビデオカメラ・一眼レフ・ミラーレスカメラの違い

ここまで一眼レフ・ミラーレスカメラの画質の良さについて一緒くたにまとめてきましたが、一眼レフとミラーレスカメラも大きな違いがあります。

またビデオカメラにも、これらのカメラにはないメリットもあります。

それぞれの特徴について、表にしました。

ビデオカメラ 一眼レフ ミラーレス
画質
センサーサイズ
暗所性能
ダイナミックレンジ
レンズ交換が可能か ×
マニュアル操作
LOG撮影機能
拡張性 ×
軽さ・扱いやすさ ×
ボディ内手振れ補正 ×
30分を超える連続撮影 ×
MEMO
一眼レフとミラーレスの差については、2022年1月現在一眼レフはもうほとんど発売されておらず、ミラーレスの方が最新の機能を向上させている、という前提で差をつけています。

一眼レフカメラの4つの特徴

① 大きなセンサーサイズを活かしたリッチな画作りができる

一眼レフは、ビデオカメラに比べてセンサーサイズが非常に大きいのが特徴です。

大きなセンサーで映像を撮ることで、多くのメリットがあります。

画質の向上

センサーサイズの大きさで被写界深度を浅くできるのは前述のとおりですが、さらに画質そのものが良くなります。

理由は、センサーが大きいことで、より多くの光や色情報を受け取ることが可能になります。

ビデオカメラで撮った映像が比較的のっぺり・すっきりしているのに比べて、一眼レフで撮った映像は色味が深くディティールを精細に表現できて、リッチになります。

暗所性能の高さと広いダイナミックレンジ

また暗所に強くなり、ダイナミックレンジが広くなるメリットがあります。

ダイナミックレンジとは、一つの画面のなかで明るいところから暗いところまでを表現できる幅のこと。

ダイナミックレンジが広い理由も、センサーサイズが多くの光を取り込んでくれるためです。

データに余裕のない小さなセンサーでは、明るいところは白く飛びやすく、暗いところは黒く潰れてデータが無くなってしまいます。

夜の部屋の中で間接照明を照らしただけの、雰囲気のあるシーンを見たとこがあるかもしれませんが、あのような撮影は実は難しくなります。

そもそも暗いシチュエーションであるうえに、間接照明の暖色の階調を滑らかに表現する必要があるからです。

一眼レフの大きなセンサーであればこそ、優しい光とグラデーションの美しい画像が撮りやすいです。

このように、画像のデータを多く取り込める大きなセンサーサイズは、画質という面では絶対的なメリットになります。

② レンズを選択することで、表現を変えて撮影できる

ビデオカメラはレンズが固定されています。そのため、そのレンズの性能以上の撮影をすることができません。

いっぽう、一眼レフはレンズを交換して多彩な撮影をすることができます。

広大な景色を映像に収めたい場合は広角のレンズを使用することで実現できますし、小さいものを大きく映すマクロレンズなどの特殊なものもあります。

大きくボケを効かせた画を作りたければ、望遠で絞り値の小さなレンズを使うことで実現できます。

一台のカメラであっても、レンズを選択することで様々な表現の撮影ができること、これがカメラの大きなメリットです。

③ 画作りのための細かい設定が行える

一眼レフは動画の画作りのためにできる機能が多くあります。

前述した露出を設定するための絞り値・シャッタースピード・ISO感度を設定しやすく、それ以外にもホワイトバランス、彩度、明瞭度、色空間の設定なども、簡単な操作で設定することができます。

また、被写体や雰囲気に合わせたエフェクトがプリセットされています。

キヤノン機であればピクチャースタイル、ニコンではクリエイティブピクチャーコントロールなどメーカーによって名称が違う機能なのですが、ユーザーの意図した色味や彩度をプリセットから選ぶことで、直ぐに映像に反映させることができます。

例えば夏の植物の葉の緑の鮮やかさや、下町のちょっとレトロな雰囲気を出すためのプリセットなどが、多数用意されています。

任意の雰囲気にすぐに設定できるところも、一眼カメラならではの撮影となります。

④ LOG撮影ができる

LOG撮影とは、撮影した後に編集で色を自在に設定するための撮影です。

編集する前提となるので少し高度な機能ではあるのですが、この機能を使うことで編集の自由度が上がり、色付けまでこだわって表現ができます。

家庭用のビデオカメラでこの機能を搭載しているものは、ほとんどありません。

画質にこだわるならばカメラを使うことになりますので。

LOG撮影は一眼レフ時代の最後に搭載され、その後のミラーレス時代に普及するのですが、ここで紹介しました。

クリエイティブな表現を目指すのであれば、ぜひチャレンジしてほしい機能です。

ミラーレスカメラの3つの特徴

2022年現在、一眼レフカメラは時代的に役割をほぼ終えて、上位互換といえるミラーレスカメラにその役割を移譲しました。

特に動画を撮影するには、ミラーレスを選ばない理由は無いと言っても良いほど。

ミラーレスの動画機能は、もともとは写真機であった一眼レフの弱点を、ことごとく克服しているためです。

ミラーレスカメラの特長について、一眼レフとの違いの観点からまとめました。

① 一眼レフとの違い

デジタル一眼レフカメラは、もともとは写真機がデジタル化したもので、ミラーレスカメラとの最大の違いはミラー機構を内蔵しているかどうかです。

ミラー機構とは、レンズを通ってきた画像をファインダーで見られるようにするため、内部に鏡を使って反射をさせる仕組みのこと。

一眼レフカメラは、内部のミラーを使った反射機構と、それを受け取る光学ファインダーの組み合わせが必要でした。

ミラーレスではこれらを無くして、レンズを通った画像を直接センサーに当てるようになり、それを背面液晶パネルやファインダーパネルに表示するように変わりました。

そのため内部がシンプルに、本体も小さく軽くなっています。

カメラ内部でもレンズからセンサーまでの距離が近づいたことで光学的なロスが減り、写真も動画も画質がさらに向上しています。

2022年現在、一眼レフカメラの新製品はほとんど無くなり、ミラーレスが完全に主流となりました。

② 一眼レフの弱点を克服する機能

ミラーレスとなってカメラ作りの制約が減ったことで、動画機として弱点となっていたことも改善されました。

特に大きな改善点を3つ紹介します。

ミラーレスの改善点3つ
  • 動画撮影のためにミラー機構を操作する必要がなくなったこと
  • 小型・軽量になったこと
  • ボディ内手振れ補正の搭載です

ミラー機構の操作が不要に

一眼レフではセンサーの前にミラーが置かれているため、動画撮影に際しては一度ミラーを上げる操作をしなければいけませんでした。

そもそもミラー機構は機械なので、故障のリスクが高まります。

こういった手間やリスクを減らせるようになったのは、ミラーレスで克服できたことです。

小型・軽量になった

内部にミラー構造を置くという制約が無くなったことで、同等のカメラであればミラーレスの方が小さく軽くなっています。

動画に特化したようなミラーレスカメラでは、ファインダーも無くしてより小型軽量を図ったうえに動画撮影しやすい形状にするなど、本体の形状も自由になり効率的になりました。

ボディ内手振れ補正の搭載

ボディ内手ぶれ補正も、ミラーレスになって実現できました。

手振れ補正は、ボディの小さな動きを打ち消すようにセンサーを動かすことで実現できますが、この機能はミラー機構がある一眼レフでは搭載できなかったのです。

これもミラーレスになったことで搭載できたことでした。

性能面・機能面の向上

さらに、近年はミラーレスが主流となっているため、最新機能はミラーレスに搭載されています。

よりスムーズなスロー撮影や高ISO値の高感度撮影など、映像面の性能向上も右肩上がりですが、機能面としてUSB-Cでの給電が可能になった機種が増えています。

これによって充電が切れる心配がなく、撮影ができるようになりました。

③ 周辺機器の充実

ミラーレスカメラ本体の制約が減って自由度が増したことで、周辺機器も使いやすく充実してきました。

ジンバル

例えばジンバルです。

これは歩いたり走ったりとダイナミックに移動しながらも、手振れのない動画をとるためにカメラを固定するためのガジェットです。

一眼レフ時代から対応のものはありましたが、ミラーレスとなり小型軽量で安価なものが増えました。

リグ

またリグも使いやすくなりました。

ミラーレスでは外部マイクや外部液晶モニターを接続することで、機能を拡張して使うことができますが、リグはカメラを含めて周辺機器も一つに据え付けるためのガジェットです。

こちらも小型軽量のカメラに対応した、扱いやすいものが増えました。

むしろミラーレスカメラ側でリグに組み込みやすい形になっているものも出てくるほどで、装備をしっかりと組み込んでの撮影にもミラーレスは適しています。

ビデオカメラの4つの特徴

これまでビデオカメラに対する一眼レフ・ミラーレスの優位性を述べてきました。

確かに画質や性能面ではカメラに分がありますが、ビデオカメラだからこそ撮りやすい場面もあります。

簡単に便利に動画を撮れるので、例えばお子さまの記録動画にはむしろビデオカメラの方が向いている状況は多くあります。

ビデオカメラの特徴について、まとめます。

① 手持ちでの撮影ができる

ビデオカメラは撮影の取りまわしがとても楽で、基本的には右手一本で撮影ができます。

映像もビデオカメラ任せで、無難に記録してくれます。

軽くて持ちやすくて手振れ補正も優秀で操作もシンプルです。※基本的にはズームイン・ズームアウト程度

カメラが大きく重くて両手を使った撮影が必要であるのに対し、片手で完結できるビデオカメラは、例えばお子さまとのお出かけで荷物が多い時などにはとても便利です。

② 望遠まで、ズームで撮影できる

ビデオカメラはズームの倍率が高く、簡単な操作で遠くのものも大きく撮影することができます。

カメラも望遠レンズを接続すれば同じような撮影はできますが、ビデオカメラほどのズームをするレンズは大きく重くなってしまいます。

さらに、動画は望遠になるほど手ブレが目立つようになるのですが、ビデオカメラは手ブレにも強いです。

ビデオカメラは手ブレ補正機能がとても優秀で、左手のサポートがあった方が良いものの、遠くの被写体も安定して撮ることができます。

手軽に高倍率のズームが撮影できるのはカメラには無いメリットで、やはり学校行事など、周囲の父兄の邪魔にならないように遠くのお子さまを撮影する場合などに向いています。

③ 長時間の撮影ができる

ビデオカメラは長時間安定した撮影をするのにも向いています。

一般的に、高性能で大きなセンサーサイズを扱っているカメラよりも長時間充電が持ちます。

また、カメラと比較して動画のサイズが小さくなる傾向にあるため、メディアやデータを取り込むHDDの負担も減ります。

さらに、2022年1月現在、カメラは機能として30分以上連続撮影ができないものが多くあります。

MEMO

一眼カメラが30分を超える連続撮影ができない理由は、EUにおいてビデオカメラとして認識されてしまい、税金が高くなってしまうという決まりがあったためと言われています。これは2019年2月に撤廃されたので、それ以降に発売されたミラーレスカメラでは30分を越えた撮影ができる機種も増えていますが、ミラーレスカメラを選ぶ際には確認しましょう。

長時間安定した画像が撮れるので、例えばスポーツで1試合を通して撮影する場合などにはビデオカメラの方が向いています。

④ パンフォーカスで見やすい映像になる

一眼レフやミラーレスで撮影する画像は、ビデオカメラに比べて画質が良いと書いてきました。

たしかにカメラの動画は一見するだけで深みや艶のある美しい画像になりますが、必ずしもすべての動画がそのような画質が必要というわけではありません。

むしろすっきりとして見やすい動画が求められる場面もあります。

またカメラは被写界深度が浅くボケを作りやすいのですが、逆に全体をはっきりと見せたい時にはパンフォーカス、つまり全体にピントが合う画像の方が好まれます。

被写界深度が深いことで、被写体からピントが外れないというメリットもあります。

例えばお子さまのサッカーの試合内容を記録するために撮影する場合、選手の動きがくっきりとわかりやすいことが重要で、画像の艶とか深みはむしろノイズになってしまうことがあります。

このような記録のための動画の場合は、むしろビデオカメラの画像の方が向いています。

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