目次
どっちがおすすめ?ArtlistとEpidemic Soundを徹底比較
比較項目 | Artlist | Epidemic Sound |
楽曲クオリティ | 〇 | ◎ |
楽曲数 | 〇(30,000曲) | ◎(35,000曲) |
使いやすさ | 〇 | △ |
価格の安さ | ◎ | 〇 |
プランの豊富さ | 〇 | ◎ |
ライセンス | ◎ | △ |
口コミ | ◎ | 〇 |
音楽素材サイトとして人気なのが、「Artlist」と「Epidemic Sound」です。
どちらも国内外においてとても人気があり、YouTuberや動画編集者などで愛用者が多くいます。
そんな2つのサイトですが、どちらも魅力があり選べないと感じる方は少なくないでしょう。
以下では、ArtlistとEpidemic Soundについて「楽曲クオリティ」「楽曲数」「使いやすさ」「価格の安さ」「プランの豊富さ」「ライセンス」「口コミ」などで比較・解説します。
用途に合わせたおすすめポイントなどもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【クオリティで比較】Epidemic Soundがおすすめ
楽曲のクオリティでは、Epidemic Soundのほうが高い傾向があります。
Artlistも楽曲クオリティは低くありませんが、全体的には「打ち込みっぽさ」が目立つ楽曲が多いでしょう。
特にピアノやストリングスなどの生楽器を使用した楽曲だと、クオリティの差が顕著です。
Epidemic Soundは楽曲の構成が凝ったものが多くありますが、Artlistはシンプルで、明確なサビがない楽曲も少なくありません。
そのため、トークメインの動画に使用するBGMのみ欲しい場合は問題ありませんが、ある程度の盛り上がりが欲しい場合には、Epidemic Soundのほうが適している楽曲が多いでしょう。
【数で比較】楽曲数が豊富なのはEpidemic Sound
楽曲数はEpidemic Soundのほうが多く、さまざまな楽曲を利用できます。
2022年12月現在では、Epidemic Soundは35,000曲以上が登録されているのに対し、Artlistは30,000曲以上で、5,000曲の差があります。
また、効果音に関してArtlistは非公開ですが、Epidemic Soundは90,000種類以上で、プロの現場でも十分すぎるほどです。
このように、楽曲・効果音ともに豊富な作品のなかから選びたい場合は、Epidemic Soundのほうがおすすめできます。
【使いやすさで比較】Artlistのほうが使いやすい
口コミを見ると、「Artlistのほうが使いやすい」というものが目立ちます。
実際、楽曲の選択画面におけるボタン配置(ダウンロード、お気に入り、共有など)や、絞り込み検索機能は、Artlistのほうがコンパクトで使いやすくまとまっています。
ただし、Epidemic Soundもサイトがリニューアルされ、波形が表示されるようになるなど使いやすさが向上しました。
以前、「Epidemic Soundは使いにくい」と感じた方でも、リニューアル後にはもう少し使いやすいと感じるかもしれません。
【価格で比較】安くてコスパが良いのはArtlist
サービス名 | YouTuber向けプラン(年払い) | クライアントワーク向けプラン(年払い) |
Artlist | Social Creator:9.99ドル/月 | Creator Pro:16.60ドル/月 |
Epidemic Sound | Personal:9ドル | Commercial:19ドル |
価格面では、Artlistのほうが安くコストパフォーマンスが優れています。
最安プランで比較すると、Epidemic Soundのほうが若干安いものの、ほとんど差はありません。
しかし、クライアントワークや商用利用などがメインの方におすすめの「Creator Proプラン」や「Commercialプラン」で比較すると、月額2.4ドル、年額で28.8ドルもの差があります。
このように、選択するプランによって異なるものの、動画編集を本業にする方であれば、Artlistのほうが安く使用しやすいと言えるでしょう。
【プランで比較】料金プランが幅広いのはEpidemic Sound
料金プランが幅広いのは、Epidemic Soundです。
Artlistは「Social Creator」「Creator Pro」「Teams」「Enterprise」といったプランがあります。
一方、Epidemic Soundは「Personal」「Commercial」「Enterprise」という3種類のプラン展開です。
一見、Artlistのほうがプランが多いように思えますが、ArtlistはSocial Creatorプランを除き、年払いしか選ぶことができません。
Epidemic Soundは上記プランすべてで「年払い」「月払い」を選択できるので、支払い方法も含めると計6種類のプランから、自分に合ったものを選択できます。
そのため、Epidemic Soundのほうが料金プランが幅広いと言えるでしょう。
ただし、Artlistには動画素材も利用できるプランがあります。
Epidemic Soundには動画素材を利用できるプランはないため、動画素材も使用したい方であれば、Artlistがおすすめです。
【無料プランで比較】30日間無料で有料プランが試せるのはEpidemic Sound
Epidemic Soundは、有料プランを30日間無料で利用できる「お試しプラン」があります。
有料プランと同じ形で利用でき、無料版の制限などもないので、まず試してみたいと考えている方にはぴったりです。
Artlistにも無料お試しプランはありますが、制限が多く、楽曲にも「Artlist io」という音声が入ります。
動画素材などにも同様に透かしが入るため、Artlistの無料プランを実際の動画制作において活用するのは難しいでしょう。
そのため、無料プランを使ってしっかり試したい方には、Epidemic Soundがおすすめです。
【ライセンスで比較】著作権や利用許諾範囲が気になるならArtlist
著作権や利用許諾範囲に関しては、Artlistのほうが柔軟です。
まず、著作権に関しては、ArtlistとEpidemic Soundどちらも「ロイヤリティーフリー」という形を取っています。
完全な著作権フリーとは異なりますが、利用条件に違反しない形であれば、自由に利用できるという意味です。
そして、利用許諾範囲に関しては、それぞれプランによって違いがあります。
「Social Creatorプラン(Artlist)」と「Personalプラン(Epidemic Sound)」という最安プランを比較してみると、どちらもある程度の制限があるプランとなっており、利用許諾範囲に関して大きな差はありません。
ただし、クライアントワークや商業利用がメインの方向けの「Creator Proプラン(Artlist)」と「Commercialプラン(Epidemic Sound)」では、利用許諾範囲に差があります。
特に大きな違いになるのが、利用できるSNSアカウント数です。
「Creator Proプラン(Artlist)」では、複数のYouTubeチャンネルで楽曲を使用できます。
一方、「Commercialプラン(Epidemic Sound)」は、1契約につき1アカウントのみです。
このように、複数アカウントを所有している方や、複数のクライアントの動画を制作している方にとっては、Artlistのほうが自由に使用しやすいでしょう。
また、Epidemic Soundは事前に自分のYouTubeチャンネルを登録しないと著作権侵害の申し立てが行われてしまいます。
Artlistはそういったリスクもなく、自由に使用できるという点も、おすすめできるポイントです。
【口コミで比較】口コミでの評価が高いのはArtlist
口コミで評価が高いのはArtlistで、Epidemic Soundから乗り換えたという声もあります。
Artlistの評価が高い要因は「ライセンスの自由度」と「料金」の2つがあるようです。
まず、ライセンスの自由度は前述した通りで、特に商用プランにおけるアカウント制限や、事前申請のような手間がかからないといった点が評価されています。
特に、クライアントワークをメインにしている方にとっては、このライセンスの自由度はとても魅力でしょう。
そして、商用プランの料金がArtlistのほうが安いというのも、口コミの評価が高い要因です。
サブスクリプションサービスは、長期間使うほど価格差の影響が大きくなります。
「Creator Pro年払いプラン」と「Commercial年払いプラン」を比較した場合、年額で28.8ドル、日本円で約4,000円もの差が生まれるため、この差が要因で乗り換える方もいるでしょう。
結論、自分にピッタリなのはどれ?
3つのパターンで最適なサービスとプランをまとめました。
YouTuberにオススメなのはEpidemic SoundのPersonalプラン
YouTuberにおすすめしたいのは、Epidemic SoundのPersonalプランです。
Epidemic SoundのPersonalプランは、年払いであればArtlistの最安プランよりも安く利用できます。
そのため、まだYouTuberとして活動をスタートして間もない方でも、利用しやすいでしょう。
また、楽曲クオリティが非常に高く、プロレベルの楽曲素材を利用できます。
動画編集スキルが無かったとしても、高クオリティの楽曲を使うだけで動画全体のクオリティをワンランクアップさせられますので、おすすめです。
クライアントワークをする動画制作者にオススメなのはArtlistのCreator Proプラン
クライアントワークをメインにしている方の場合は、ArtlistのCreator Proプランがおすすめです。
Artlistはライセンス面のトラブルがほとんど無く、著作権を気にせず楽曲を使用できるため、クライアントワークでも安心して利用できます。
また、複数のYouTubeアカウントで楽曲を利用できるので、クライアントワークを中心にしている動画編集者にはぴったりです。
動画制作会社などで複数人で利用するのにオススメなのはArtlistのTeamプラン
動画制作会社のように複数人で利用する場合は、ArtlistのTeamプランをおすすめします。
28.20ドルで利用でき、7人までのチームであれば自由に利用可能です。
商用利用やテレビ放送などにも利用できるので、SNS以外にも対応している動画編集会社で利用する場合には、このプランが適しています。
ただし、利用人数によって料金が変動するため、注意しましょう。
Artlist(アートリスト)のメリット
Artlistは、使いやすさやライセンス面、そして動画素材も利用できるといった点がメリットです。
以下で、Artlistを利用するうえでの主なメリットをそれぞれ解説しますので、参考にしてください。
① Artlistは使いやすさと勢いが魅力
Artlistを利用するメリットとして多くの人が挙げるのが、使いやすさです。
ボタン配置がシンプルかつコンパクトで操作しやすい点や、楽曲が波形で一覧表示されて選びやすい点などが、使いやすいと感じる主な要因です。
また、後述する著作権(ライセンス)の自由度も、使いやすいと感じる要因でしょう。
操作性はもちろん、権利関係を気にせず自由に利用できるのが、Artlistを利用するメリットです。
② Artlistは著作権問題を完全に解決できる
Artlistはライセンスフリーの素材を提供しています。
ライセンスフリーは、簡単に言い換えると「規約に示された範囲であれば自由に利用できる」といった意味で用いられる言葉です。
Artlistの場合はこの許容されている範囲が広く、クライアントワークにおいても事前申請が不要であるため、著作権問題を気にせず利用できます。
動画編集者としてクライアントワークをメインに仕事をしている場合には、大きなメリットです。
③ バンドルプランなら動画素材も利用可能
Artlistは、楽曲と効果音が使用できるMusic & FXプランのほかに、動画素材も利用できる「バンドルプラン」もあります。
音楽のみのプランと料金を比較すると、おおよそ2〜3倍程度の料金にはなりますが、それでも1つのサイトで動画素材と音楽素材どちらも利用できるのは、かなりのメリットです。
通常であれば、音楽素材と動画素材は別々に探さなくてはならず、契約もそれぞれ行わなくてはなりません。
しかし、Artlistであれば1つの契約で音楽・動画・効果音・テンプレートなどを使用できます。
Artlistのデメリットと注意点
上記のようにさまざまなメリットがあるArtlistですが、利用に際してはデメリットもあります。
特に、支払い方法が選べない点や、楽曲数が少ない点などは注意が必要でしょう。
以下で、Artlistを利用するデメリットを3つご紹介しますので、比較する際の参考にしてください。
① 月払いのプランがない
ArtlistはSocial Creatorプランを除き月払いのプランがなく、年払いしか選択できません。
短期間だけ使用したい方や、一回の支払い金額が大きくなるのを避けたい方には、大きなデメリットです。
また、半年ほどで別のサービスを使いたくなっても、1年間の料金はかかってしまいます。
途中解約をしても料金は返金されないため、契約する際には慎重に考えたほうが良いでしょう。
② 日本語にほとんど対応していない
Artlistは日本語にほぼ対応しておらず、英語ができない場合は使いにくさを感じる場面もあるでしょう。
ボタン部分など数カ所のみ日本語に翻訳されていますが、サイトの大部分は英語です。
また、料金説明や規約なども英語なので、契約に際して分かりにくいと感じる部分も少なくありません。
もし、英語がまったくできない場合は、Google Chromeの翻訳機能などを適宜活用しながら使用すると良いでしょう。
③ 楽曲数がEpidemic Soundよりも少ない
2022年12月現在、Epidemic Soundは35,000曲以上の楽曲が登録されているのに対して、Artlistは30,000曲以上の楽曲数となっており、Artlistのほうが少ない状況です。
そのため、できるだけたくさんの楽曲の中から音楽素材を選びたい方は、Epidemic Soundのほうが良いでしょう。
ただし、Artlistはかなりの勢いで登録楽曲数が増えています。
かなり勢いのあるサイトであるため、今後Epidemic Soundを超す可能性もあるでしょう。
Epidemic Sound(エピデミック・サウンド)のメリット
Epidemic Soundは、なんといってもその楽曲クオリティが魅力です。
また楽曲数も多く、豊富なプロクオリティの楽曲を無制限に利用できます。
以下で、Epidemic Soundを利用するメリットを3つご紹介しますので、利用を迷っている方はぜひご覧ください。
① Epidemic Soundはとにかく楽曲の数が多い
Epidemic Soundは、Artlistに比べて約5,000曲も登録楽曲数が多いのが魅力です。
サウンドエフェクト(効果音)は90,000種類を超えており、あらゆる動画で使用できる効果音が揃っています。
クライアントワークをメインとしている方や、作成する動画のジャンルが幅広い方には、こうした登録楽曲数・効果音数の多さは大きなメリットです。
② Epidemic Soundはとにかくクオリティ高い
Epidemic Soundは楽曲のクオリティが高く、有名企業の広告でも多数使用されています。
Daniel Wellington、H&M、McDonaldsなど世界的な企業での使用実績もあり、非常に安心して利用できる楽曲水準と言えるでしょう。
実際に楽曲を聴いてみても、映画やCM、テレビ番組などで使用されているようなクオリティの高いものばかりです。
料金を払うだけで、プロクオリティの楽曲を使った動画制作ができるのも、Epidemic Soundを利用するメリットでしょう。
③ Epidemic Soundはステムが利用できる
Epidemic Soundは、ステムという機能を利用できるのも魅力です。
ステムとは、楽曲をいくつかのパートに分けて抽出したり、バランスを取ったりできる機能で、気に入った楽曲をより自分好みに編集できるものです。
このステム機能では、「メロディー」「伴奏」「ベース」「ドラム(パーカッション)」の4パートに分割できます。
楽曲素材の多くは、完成品をそのまま使用しなくてはなりません。
そのため、より自分好みに細かく楽曲を編集できるのは、かなり大きなメリットと言えます。
Epidemic Soundのデメリットと注意点
楽曲クオリティやステム機能といったメリットのあるEpidemic Soundですが、利用するうえではデメリットもあります。
特に、クライアントワークを多く行っている方は、著作権関係においては注意が必要です。
Epidemic Soundを利用するデメリットを以下に3つ挙げますので、契約前に必ずご確認ください。
① YouTubeで「著作権侵害の申し立て」をされる場合がある
Epidemic Soundを使用した動画をYouTubeにアップロードすると、「著作権侵害の申し立て」をされる可能性があります。
これは、特にクライアントワークをメインとしている方には注意が必要な問題です。
Epidemic Soundの楽曲は、YouTubeの著作権管理システムに登録されているため、楽曲を使用している動画はAIが自動判断し、著作権侵害の申し立てをされる可能性があります。
ただし、Epidemic Soundにきちんと申請しているチャンネルであれば、こうした申し立てをされる可能性はほとんどありません。
また、クライアントのチャンネルに関しても、Epidemic Sound上で申請すれば、問題なく楽曲を使用できます。
② 日本語に対応していない
Epidemic Soundは、日本語に対応していません。
英語、フランス語、ラテン語、ドイツ語にしか対応していないので、多くの日本人にとっては使用しにくい場面も多いでしょう。
また、料金もドルで設定されているため、為替によって料金が上下してしまいます。
こうした日本語・日本円非対応という点は、Epidemic Soundを利用するうえでのデメリットです。
③ Artlistと比べて使いにくい
Epidemic Soundは、Artlistに比べると使いにくいという口コミが目立ちます。
これは、サイト全体の作りやボタンの配置、メニューの設計によるものです。
ただし、Epidemic Soundはサイトがリニューアルされ、使いやすくなったという口コミもあります。
このリニューアルでは、以前見られなかった波形の表示やメニューの改善などが行われたため、Artlistの操作性にかなり近付いています。
現在でもArtlistのほうが使いやすいという声もありますが、実際に使ってみて判断したほうが良いでしょう。